糖尿病とはどんな病気?

糖尿病とは、高血糖より全身の血管に障害を来す動脈硬化をすすめる病気です。長年、血糖が高い状態を放置していると、脳卒中や心筋梗塞、狭心症などを発症するリスクが上がります。また、日本での失明の原因第2位は糖尿病性網膜症ですし、腎臓が悪くなり人工透析となる最も多い原因は糖尿病です。
健康診断で糖尿病を疑われたら放置せずに、なるべく早期より食事療法や運動療法を始め、それでもコントロールが難しい場合には、治療を開始することにより、脳卒中や心筋梗塞、狭心症、閉塞性動脈硬化症、糖尿病性網膜症、腎不全などの発症を予防していきましょう。

緑内障とは
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_224.html
https://koto-med.or.jp/healthtopics/4509.htm

糖尿病で受診されると?

採血検査で血糖値やHbA1cを測定したり、インスリン分泌能を評価したりします。また、高血圧や高脂血症などの合併がないか?既に狭心症や閉塞性動脈硬化症、頚動脈狭窄症など動脈硬化の進展がないか?を評価いたします。
当院常勤の管理栄養士と食事のお話もしましょう。そして、必要がある場合にはまずは内服による治療を開始します。
当院では毎週水曜日午後に糖尿病専門医で九州大学第三内科元助教授の木村壽成先生、第1,3土曜日には九州大学病院内分泌代謝・糖尿病内科医が専門性の高い診療を行っています。院長吉田も長年動脈硬化疾患の治療に携わってきましたので、糖尿病のコントロールをいたします。

糖尿病の治療の目標値は?

日本糖尿病学会のガイドラインに沿って、糖尿病のHbA1c 6%台でのコントロールを心がけています。脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)につきましては、糖尿病の方は高リスク群で目標値はLDL 120mg/dlです。高血圧につきましては、診察室血圧130/80mmHg以下、家庭血圧125/75mmHg以下でコントロールしましょう。糖尿病にいて、内服治療でのコントロールが困難な場合は、インスリンの導入も行えます。

日本糖尿病学会ガイドライン2019
http://www.jds.or.jp/modules/publication/index.php?content_id=4

注意していただきたいこと

糖尿病は、肥満や食生活の乱れ、運動不足などさまざまな要因が影響します。生活習慣を見直し、問題があれば改善することが大切です。

  • 体重・体脂肪率・腹囲の増加に注意しましょう。
  • 野菜やこんにゃく、海藻類など食物繊維を積極的に取りましょう。
  • 軽めの運動を行う習慣をつけましょう。
  • 食べ過ぎ、お菓子や果物、清涼飲料水などの甘い物の取り過ぎ、塩分の取り過ぎは避けましょう。
  • 喫煙はやめましょう。
  • 飲酒は適量を超えない程度に抑えましょう。
  • 歩く時間や階段の利用を増やしましょう。

初期には自覚症状がほとんど現れません。定期的に受診して合併症の早期発見に努めることが大切です。

治療でインスリン注射薬や血糖値を下げる薬を使用している場合、それらの薬の効きめが強く現れすぎて低血糖症状を起こすことがあります。低血糖が起きたら、すぐにブドウ糖を補給しましょう。

参考資料

ガイドライン:日本糖尿病学会ガイドライン2019(全文pdfで読めます)
http://www.jds.or.jp/modules/publication/index.php?content_id=4
国立国際医療研究センター:糖尿病情報センター
http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html